安全対策情報(2021年1~3月)
令和3年4月9日
令和2年度第4四半期(令和3年1~3月)における海外邦人安全対策情報は、以下のとおりです。当地における防犯対策等の参考としてください。
1.社会・治安情勢
【「Querdenken」によるコロナ感染防止対策への抗議活動】
● 市民団体「Querdenken」によるコロナ感染防止対策への抗議活動は、昨年に引き続き、本年も全独で活発化している。ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州デュッセルドルフ市内でも、3月13日、同団体による抗議集会が行われ、ピーク時には事前登録参加予定人員500名を大幅に上回る最大2,000名の参加者が参集し、コロナ感染保護州令違反が多数発生したほか、参加者が警戒・警備に従事する警察官ともみ合いになる一幕も生じ、最終的に同デモは当地警察により解散させられた。
【IS構成員として独内でテロ組織を結成したタジキスタン国籍テログループに対する刑事裁判】
● 2019年3月以降、連邦検察庁及びNRW州警察は、エッセン市、ノイス市、ジーゲン市、ハインスベルク郡において、IS構成員としてドイツ国内にテロ組織を設立したとされるタジキスタン国籍者計6名の身柄を順次拘束。同人らは、IS指導部高官と密接に連絡を取りつつ、独内の米空軍基地に対する攻撃、イスラム教に批判的な意見を公表している個人の暗殺等を計画したほか、IS構成員のリクルート活動、ISに対する財政支援にも注力していたとされる。
● 同タジキスタンテログループの中心人物とされる男(31歳)に対する刑事裁判で、本年1月、デュッセルドルフ高等地方裁判所は、「テロ組織への参画」及び「国家の安全を危険にさらす重大な犯罪行為に対する準備罪」で自由刑7年を宣告。残る被告人5名については、現在も刑事裁判が進められている。
【NRW州州議会議員等に対するサイバー攻撃事案の発生】
● NRW州憲法擁護庁は、3月22日の週、NRW州州議会議員及び地方議員計14名が、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が背後に存在しているとみられるサイバー攻撃を受けた旨を発表した。
●同サイバー攻撃の手法は、Eメールを用いた「フィッシング攻撃」であり、同Eメール中には「あなたのメールボックスのセキュリティが危険にさらされている。このため、メールボックスを停止しなければならないが、停止を避けるためにはこのリンクをクリックせよ。」といった趣旨の文言が記載されており、同リンクをクリックすると、攻撃者はクリックした者のメールアカウントに対するアクセスデータを受け取ることができるとされている。
2.一般・凶悪犯罪の動向
【2020年中警察犯罪統計の公表】
● 3月、NRW州内務省は、2020年中の警察犯罪統計(速報値)について、プレスリリースを発出したところ、概要は以下のとおり。
■犯罪発生総件数:1,215,763件(対前年比:-12,166件(-1.0%))
■犯罪解明総件数:641,901件(解明率:52.8%)
■解明した被疑者の総人員:420,646人(うちドイツ国籍者289,765人(68.9%)、非ドイツ国籍者130,881人(31.1%))
●犯罪発生総件数は過去5年間継続的に減少しており、2020年中の件数は、過去30年間で最低値を記録した前年を更に下回るものとなった。
●2020年中の犯罪発生状況を見ると、空き巣、街頭犯罪が減少する一方、家庭内暴力事案、スリ、コンピューター犯罪が増加しており、NRW州内務省はコロナ危機の影響が警察犯罪統計に如実に表れていると分析している。
【コロナ危機の影響を受けた犯罪類型】
■空き巣の発生件数:対前年比-2,077件(-7.7%)
■街頭犯罪の発生件数:対前年比-6,818件(-2.3%)
■家庭内暴力事案の発生件数:対前年比+2,071件(+7.7%)
■スリの発生件数:対前年比+1,828件(+5.9%)
■コンピューター犯罪の発生件数:対前年比+4,176件(+20.8%)
3.テロ・爆弾事件発生状況
この種事案の発生は認知していない。
4.誘拐・脅迫事件発生状況
邦人被害に係る事案の発生は認知していない。
5.日本企業の安全にかかわる諸問題
この種事案の発生は認知していない。
1.社会・治安情勢
【「Querdenken」によるコロナ感染防止対策への抗議活動】
● 市民団体「Querdenken」によるコロナ感染防止対策への抗議活動は、昨年に引き続き、本年も全独で活発化している。ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州デュッセルドルフ市内でも、3月13日、同団体による抗議集会が行われ、ピーク時には事前登録参加予定人員500名を大幅に上回る最大2,000名の参加者が参集し、コロナ感染保護州令違反が多数発生したほか、参加者が警戒・警備に従事する警察官ともみ合いになる一幕も生じ、最終的に同デモは当地警察により解散させられた。
【IS構成員として独内でテロ組織を結成したタジキスタン国籍テログループに対する刑事裁判】
● 2019年3月以降、連邦検察庁及びNRW州警察は、エッセン市、ノイス市、ジーゲン市、ハインスベルク郡において、IS構成員としてドイツ国内にテロ組織を設立したとされるタジキスタン国籍者計6名の身柄を順次拘束。同人らは、IS指導部高官と密接に連絡を取りつつ、独内の米空軍基地に対する攻撃、イスラム教に批判的な意見を公表している個人の暗殺等を計画したほか、IS構成員のリクルート活動、ISに対する財政支援にも注力していたとされる。
● 同タジキスタンテログループの中心人物とされる男(31歳)に対する刑事裁判で、本年1月、デュッセルドルフ高等地方裁判所は、「テロ組織への参画」及び「国家の安全を危険にさらす重大な犯罪行為に対する準備罪」で自由刑7年を宣告。残る被告人5名については、現在も刑事裁判が進められている。
【NRW州州議会議員等に対するサイバー攻撃事案の発生】
● NRW州憲法擁護庁は、3月22日の週、NRW州州議会議員及び地方議員計14名が、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が背後に存在しているとみられるサイバー攻撃を受けた旨を発表した。
●同サイバー攻撃の手法は、Eメールを用いた「フィッシング攻撃」であり、同Eメール中には「あなたのメールボックスのセキュリティが危険にさらされている。このため、メールボックスを停止しなければならないが、停止を避けるためにはこのリンクをクリックせよ。」といった趣旨の文言が記載されており、同リンクをクリックすると、攻撃者はクリックした者のメールアカウントに対するアクセスデータを受け取ることができるとされている。
2.一般・凶悪犯罪の動向
【2020年中警察犯罪統計の公表】
● 3月、NRW州内務省は、2020年中の警察犯罪統計(速報値)について、プレスリリースを発出したところ、概要は以下のとおり。
■犯罪発生総件数:1,215,763件(対前年比:-12,166件(-1.0%))
■犯罪解明総件数:641,901件(解明率:52.8%)
■解明した被疑者の総人員:420,646人(うちドイツ国籍者289,765人(68.9%)、非ドイツ国籍者130,881人(31.1%))
●犯罪発生総件数は過去5年間継続的に減少しており、2020年中の件数は、過去30年間で最低値を記録した前年を更に下回るものとなった。
●2020年中の犯罪発生状況を見ると、空き巣、街頭犯罪が減少する一方、家庭内暴力事案、スリ、コンピューター犯罪が増加しており、NRW州内務省はコロナ危機の影響が警察犯罪統計に如実に表れていると分析している。
【コロナ危機の影響を受けた犯罪類型】
■空き巣の発生件数:対前年比-2,077件(-7.7%)
■街頭犯罪の発生件数:対前年比-6,818件(-2.3%)
■家庭内暴力事案の発生件数:対前年比+2,071件(+7.7%)
■スリの発生件数:対前年比+1,828件(+5.9%)
■コンピューター犯罪の発生件数:対前年比+4,176件(+20.8%)
3.テロ・爆弾事件発生状況
この種事案の発生は認知していない。
4.誘拐・脅迫事件発生状況
邦人被害に係る事案の発生は認知していない。
5.日本企業の安全にかかわる諸問題
この種事案の発生は認知していない。