安全対策情報(2021年4~6月)

2021/7/8
令和3年度第1四半期(令和3年4~6月)における海外邦人安全対策情報は、以下のとおりです。当地における防犯対策等の参考としてください。
 
1.社会・治安情勢
【テロ組織に対する資金調達容疑でデュッセルドルフ市内の弁護士を摘発/寄付金集金活動を通じてテロ組織への資金援助を行った団体に対する禁止措置】
●4月22日、NRW(ノルトライン=ヴェストファーレン)州刑事庁(LKA)国家保安部は、2019年以降、「Ansaar International e.V.(アンサール・インターナショナル)」等のために、数十万ユーロの資金を集金した容疑でデュッセルドルフ市内の弁護士事務所等に対する捜索を実施した。
※「アンサール・インターナショナル」は、人道支援団体を装って、パレスチナの「ハマス」、シリアの「ヌスラ戦線」等の国外テロ組織を資金面で支援しているとされ、NRW州憲法擁護庁において「過激主義のサラフィスト」として分類されている。
 
●5月5日、独連邦内務省は、「アンサール・インターナショナル」及びその関連組織に対して、国外テロ組織に資金援助を行う目的で寄付金を詐取していた容疑で、関係箇所への捜索を実施するとともに、結社法に基づく禁止措置を発出した。
 
【イラク・パレスチナ紛争に伴う反ユダヤ主義の背景を有すると見られる事案の連続発生】
● 5月10日以降、イスラエル・パレスチナ間の紛争が激化したことに伴い、NRW州内で反ユダヤ主義の背景を有すると見られる事案が連続発生したことから、同州内務省は、直ちに州内のシナゴーグ等ユダヤ関係施設に対する警備体制を強化した。なお、NRW州刑事庁(LKA)において、166名の被疑者に対して、民衆扇動に関する罪、憲法違反とされる組織のシンボルの使用に関する罪、暴力犯罪等について捜査が進められている(6月11日現在)。
【参考】
5月10日の週にNRW州内で発生した、反ユダヤ主義の背景を有すると見られる主な事案
<デュッセルドルフ>
●5月10日夜、何者かが、市内カゼルネン通りにあるシナゴーグ跡地に設置された記念碑に放火。
●5月13日夜、何者かが、市庁舎前に掲揚されたイスラエルの国旗に放火。
<ゲルゼンキルヒェン>
●5月12日夜、市内のシナゴーグ付近で、事前の届出なしに約180名が参集し、反ユダヤ主義的内容のシュプレヒコールを展開。
<ゾーリンゲン>
●5月13日夜、何者かが、市庁舎前に掲揚されたイスラエルの国旗をはぎ取り、放火。
<ミュンスター>
●5月11日夜、市内のシナゴーグの前で、イスラエルの国旗を燃やしたとして男13名を捜査中。
<ボン>
●5月11日夜、市内のシナゴーグの前で、イスラエルの国旗を燃やしたとして男3名を捜査中。うち1名はシナゴーグに対して投石。
 
【NRW州集会法案反対デモ】
●6月27日、デュッセルドルフ市中心街において、現在、NRW州政府において検討中の集会法案に反対する大規模なデモが行われ、参加者はピーク時に約3,000名に達し、デモ隊と警戒中の警察部隊が衝突し、逮捕者が生じる一幕も見られた。同集会法案には、暴力をも辞さない態度を他者に与えたり、他者への威圧を伴う屋外集会は原則として禁止される旨の規定(「闘争的な行為の禁止」)が盛り込まれており、警察による恣意的な集会の禁止が可能になるとして、左派系の集団、フーリガン等が同法案に強固に反対している。
 
2.一般・凶悪犯罪の動向
【デュッセルドルフ市内中心部で車上ねらいの被害が発生】
●5月12日、当地在留邦人が、デュッセルドルフ市中心部のスーパーマーケットで買い物をするため、路上駐車スペースに自家用車を駐車し、約10分後、同車両に戻ったところ、車両内の座席に置いたままにしていたバッグ(旅券在中)が、何者かによって盗まれる事案が発生したことから、当館では領事メールを発出し、在留邦人等に対する注意喚起を行った。
 現在当地では、新型コロナウイルスの感染状況の改善に伴い、これまで公共空間に導入されていた厳格な規制が緩和され、街頭に活気が戻りつつあることから、今後、スリ、置き引き、車上ねらい等の街頭犯罪の増加が懸念されるところであり、一層の注意が必要である。
 
3.テロ・爆弾事件発生状況
  この種事案の発生は認知していない。
 
4.誘拐・脅迫事件発生状況
  邦人被害に係る事案の発生は認知していない。
 
5.日本企業の安全にかかわる諸問題
  この種事案の発生は認知していない。