パートナーシップ

福島レポート 第2回(寄稿:タイゼン福島県経済交流員)

盛んなNRW福島交流

日本では新年度が始まると同時に満開の桜が咲き誇ります。前回のレポ-トで予告したように、その桜のように盛んなNRW州―福島間の交流を、今日ここで紹介していきたいと思います。
まず、NRW州と福島県の公式な連携の始まりは、震災後の2014年、NRW州環境省及びフラウンホーファー研究機構と福島県が結んだ覚書にあると思います。これに基づき、さらに同年の9月にNRW州経済省や、さらにその後にテュフ・ラインランドととも覚書を結ぶことになりました。
しかし実はこの連携を公式表明する前の、東日本大震災の年、州と県の交流は既に始まっていました。デュッセルドルフで行われる「MEDICA/COMPAMED」に福島県は出展 していました。NRW州から震災後様々な支援を受けたことに対して、今でも福島の方々は大変ありがたく思っています。
当時、ドイツ側でこの交流のサポートをしてくださったのは在デュッセルドルフ日本国総領事館、NRW.International、NRW.Invest、EnergyAgency.NRW、JETRO DüsseldorfとJETRO福島の方々でした。そして現在ではCluster InnovativeMedizin.NRWやLandeszentrum Gesundheit NRW にもお手伝いいただいています。
福島県側では、福島県庁 商工労働部が医療機器関連産業と再生可能エネルギー産業の分野の交流を担当しています。そのほか、州と福島県の企業マッチングを支援し商談に同行するコーディネータもいます。
新年度には、JETRO Düsseldorfで2年間、州との交流を進めてきた県職員も産業創出課の再生可能エネルギーチームに配属され、引き続き活躍しています。この連携を深める目的で作られた経済交流員と言う私の職もその一部を担っています。
 
覚書に記されている内容の1つとして、お互いの地域で開催される展示会に参加し、各分野での企業の交流を深めさせることが挙げられます。「メディカルクリエーションふくしま」と「E-world energy&water展示会」を例として、交流を紹介して行きたいと思います。

「メディカルクリエーションふくしま」は医療関連の企業が集まる展示会であり、2015年には11回目が開催され約4000人が来場しました。入場は無料で、235社(主に東北)の出展物を見学することができました。ドイツからは12社・団体が展示しました。2日間開催された展示会では来場者と企業が意見交換を行う場も設けられ、また、会場で開催されたセミナーその講演者のうち7人はNRW州からの参加者でした。
福島県とJETROの支援事業(RIT事業)でNRW州から招聘した企業の航空券、宿泊、通訳、移動費用のほぼ全てを負担する事が出来ました。空港到着後から企業の対応が始まり、展示会の間に日本企業との商談も行われました。さらに知事表敬や県内企業訪問にも参加しました。公式歓迎会や他の会食の機会もあり、企業や州側の方々の交流はさらに深まりを見せました。
 
RIT事業の参加企業のうち、ボーフムから来た3社には2年連続で参加していただき、市場調査だけではなく、前回の来日以降の商談を進め、パートナを作ることができました。単独で、買収、販売、共同研究や開発、それ以上のこれからの連携を考える企業も出てきました。それぞれの連携は着実に進んできているので、RIT事業が終了しても、連携が続くと、私は思います。
 
今年の2月、福島の企業4社が、エッセン市での「E-World energy&water展示会」で共同ブースを3日間出展しました。これは県の補助金と様々なパートナのお陰で実現する事ができました。ほとんどの企業はこの展示会が初参加だったため、第1の目的はドイツのエネルギー市場のプレイヤーとコンタクトを取ることでした。例えばEnergyAgency.NRWに準備していただいたコンパクトなNRW州ブースツアー、事前に準備されていたビジネスマッチングや、在デュッセルドルフ日本国総領事館が総領事の公邸で開催したレセプション等、コンタクトを取る機会は出展している時間以外にも沢山ありました。レセプションにはドイツ企業も参加したことで、ゆったりした雰囲気の中、企業同士がお互いをより深く知り合い、ビジネスアイディアを交換することができました。通訳者がおらず、言語が100%通じなくても、お互いうまくコミュニケーションが取れていたことに驚きました。お互いがかなりの興味を持っていたことから、気づいた頃にはあっという間に時間が進んでいました。
 
以上述べた「メディカルクリエーションふくしま」に対応するドイツのイベントはデュッセルドルフ市で開催される「MEDICA/COMPAMED」であり、「E-world energt&water展示会」は福島県で行われる「REIFふくしま」です。この展示会にも企業がお互い参加できるよう福島県とNRW州政府がサポートしています。
まとめると、NRW州と福島県の企業が知り合ってビジネスを行う機会が1年間の間4回もあります。そして今年もまた「メディカルクリエーションふくしま2016」と「REIFふくしま2016」が開催される予定で、その時にもまた招聘事業予算が県側で準備されています。「MEDICA/COMPAMED 2016」と「E-world energy&water 2017」にも福島企業が出展する予定です。
 
ビジネス以外にもこの交流を深めるために、去年に引き続きデュッセルドルフ市で5月21日に開催される「日本デ-」で福島県としてインフォメーションブースを出して参加する予定です。
 
他にも質問やご関心ある方は是非ブースまで足をお運びください。お待ちしております。
 
展示会のリンク:
メディカルクリエーションふくしま: http://fmdipa.jp/mcf/
REIF ふくしま:          http://reif-fukushima.jp/
 
 
覚書の内容:
 
医療機器産業に関する覚書:
医療機器の分野で結んだ覚書の目的は医療機器と関連技術の開発や振興、産業競争力の強化、経済の振興と健康福祉向上です。具体的に言うと、NRW州政府と福島県は共同セミナーを開催したり、お互いの地域で行われる展示会に参加したり、それぞれの企業の交流を支援する事に同意しました。
主な交流分野としては遠隔医療、がん治療、ロボット技術とお互いの企業がもっている優れた技術が定義されました。
 
再生可能エネルギーに関する覚書:
再生可能エネルギー分野の覚書の目的も医療機器分野と同様です。省エネルギー、エネルギー効率、お互いの企業のネットワークを作って行ってそこで技術提供をすることが含まれています。再生可能エネルギーの分野では主に太陽光エネルギー、バイオエネルギー、風力発電と地熱発電が注目されています。


  
福島県の桜 メディカルクリエーションふくしま2015に出展したドイツ企業の方々
福島県の桜 メディカルクリエーションふくしま2015に
出展したドイツ企業の方々